ダンボールコンポスト・キエーロ・木製コンポストを実際に試してわかった違い

畑クエスト

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生ごみを減らせて、畑の堆肥にもなる。

コンポストって、すばらしい!

旅をしていたころ、本でパーマカルチャーというものを知った。

その中で、生ごみを堆肥に変える、コンポストというしくみが紹介されていた。

普段はゴミとして捨てていた生ごみが、堆肥になり、野菜を育てる土づくりに使える。

なんと素敵な循環。

いつか、そんな暮らしをしてみたい。

日本に帰り、しばらくひとつの場所で暮らすことを決めたあと、母ちゃんはパーマカルチャーデザインコースを受講した。

そこでコンポストについても学び、庭づくりと一緒に我が家でも始めることにした。

あれから母ちゃんは、

ダンボールコンポスト。

キエーロ。

木製コンポスト。

と、3種類のコンポストを渡り歩くことになる。

別に色んなコンポストを試してみたかったわけではない。

うまくいかなかったのである。

先に書いておくと、「一番いいコンポストはどれ?」という問いに対する我が家の答えは、「何をしたいかによる」でした。

生ごみを減らしたいだけなら、キエーロがよかった。堆肥も作りたいなら、木製。ダンボールは、雨を避けて管理できれば、小さく始めるのにちょうどよさそう。

母ちゃんが3つを渡り歩いた記録です。

1代目|ダンボールコンポスト。「これならすぐできる」

最初に選んだのは、ダンボールコンポストだった。

理由は単純。

家にちょうどいいダンボールがあったから。

「これならすぐできる」

母ちゃんは、こういうものが好きだ。

買うのではなく、あるものを使って始めたい。

ダンボールの中に基材を入れる。

基材は、ホームセンターで買った腐葉土に、もらいもののもみ殻くん炭と米ぬかを混ぜたもの。

そこに生ごみを入れて、混ぜていく。

問題は、置き場所である。

母ちゃんとしては、

管理しやすいキッチンの勝手口側、家の中に置きたかった。

しかし父ちゃん。

「家の中はムリ」

即答である。

父ちゃんは臭いにとても敏感だ。

まだ臭ってもいないコンポストに、すでに警戒している。

そこで、キッチンからほど近い軒下に置くことにした。

最初は、特に問題なく使っていた。

ところがある日、

台風が来た。

台風対策をして、コンポストを忘れた

台風が来るとなれば、やることはいろいろある。

飛びそうなものを片づける。

雨戸を閉める。

とにかく雨風への備えをする。

母ちゃんもバタバタと台風対策をした。

そして、

コンポストの存在をすっかり忘れた。

台風のあと。

ダンボールコンポストは、びしょ濡れになっていた。

まずい。

まあ乾くだろうと放置。

そして数日後。

さらにまずいことになった。

臭う。

ものすごく臭う。

中を見る。

ウジたちが発生している。

そこへ父ちゃん。

「うわ!くっさ!これは無理!家から離れた場所にすぐ移動して」

父ちゃんのコンポストへの第一印象は、

最悪になった。

今思えば、父ちゃんの「すぐ移動して」は正しかった。

ダンボールも濡れて破れてしまった。

中の基材は袋に移し、一度乾かしてから乾いた土と混ぜ、庭の端の土へ戻した。

1代目、終了。

コンポスト生活。

開始早々、攻略失敗である。

ダンボールコンポストは、雨が当たらず、風通しのよい場所で管理することが基本とされている。

つまり、この失敗。

ダンボールコンポストが悪いのではない。母ちゃんが台風の日にコンポストの存在を忘れた。

そして放置した。

完全なる管理ミスである。

参考:小松市「段ボールコンポストの作り方」

2代目|母ちゃんはまだ諦めない

しかし母ちゃんは、コンポストを諦めなかった。

失敗した理由を考えた。

家の中には置けない。

外に置くなら、雨に濡れる可能性がある。

でも我が家には庭がある。

それなら、

最初から外に置けるものを作ればいい。

次に選んだのが、キエーロだった。

家に余っていた木材がある。

倉庫にポリカ波板はなかったが、ちょうどよいガラスもあった。

「これならまたすぐ作れる」

母ちゃん、2回目の挑戦である。

ただし、ひとつ問題がある。

前回の事件により、父ちゃんの中ではすでに、

コンポスト=臭い

というイメージができあがっている。

そこで今回は、風通しのいい庭の端に設置した。

できるだけ父ちゃんの生活圏から離す。

これでどうだ。

キエーロ、普通にうまくいく

結果。

うまくいった。

生ごみを土に埋める。

しばらくして見ると、消えている。

また場所をずらして埋める。

約1年間使ったけれど、我が家では臭いやコバエにもほとんど困らなかった。

「今度こそいける」

2代目、順調である。

ところが、そのころ我が家の暮らしにも変化が起きた。

家庭菜園で野菜が採れるようになった。

子どもも野菜を食べるようになった。

すると、

生ごみが増えた。

だんだん、我が家の生ごみ量に処理が追いつかなくなってきた。

キエーロは、土の中の微生物の力で生ごみを分解する仕組みだ。

当然、分解できる量にも限界がある。

つまりキエーロが失敗したのではない。我が家の生ごみが増えたのだ。

そして母ちゃんは、もうひとつ大事なことに気づいた。

「あれ?」

「私、堆肥も作りたかったんじゃなかったっけ」

そうだった。

そもそもコンポストを始めた理由は、

生ごみを減らしたい。

そして、

畑で使う堆肥も作りたい。

だった。

キエーロの土を堆肥として利用できないわけではない。

でも母ちゃんが必要だったのは、生ごみを減らすことだけではなく、庭から出る雑草などもまとめて入れて、もっと積極的に堆肥を作れる仕組みだった。

2代目。

失敗ではない。

我が家の暮らしと目的が変わったので、卒業である。

参考:飯能市「はんのうキエーロ」

3代目|もっと入れたい。そして堆肥が欲しい

次に母ちゃんが作ったのは、

生ごみだけではなく、庭から出る雑草や野菜くずなども入れられて、堆肥を作れるもの。

参考にしたのは、『やさしく学ぶ菜園DIY入門』(地球丸MOOK)という本に載っていた、木製コンポストだ。

これを参考に、廃材で木製のコンポストボックスを作った。

参考にした本

この本には、作り方が写真つきで載っていて、使い方までわかりやすく紹介されている。

回転式コンポストや木製プランター、農具小屋の作り方まで載っていて、庭づくりやDIYが好きな人なら、ページをめくるだけでもワクワクする一冊である。

我が家には電動工具と廃材があったので、木製コンポストもすぐに作ることができた。

工具がない場合は、ホームセンターで板材をカットしてもらえば、作るハードルは少し下がると思う。

ただ、この本。

今は新品では手に入りにくい。

気になる人は、中古で探すことになりそうだ。


木製コンポスト、うまくいっている

現在は2箱を使っている。

生ごみや野菜くず、庭で刈った雑草などを積み重ねて入れていき、いっぱいになったらもう一方へ。

切り返しは、箱を持ち上げて横に置き、その場に残った中身をスコップで箱に戻す。

この作業に使っているのが、金象印のパイプ柄ショベル丸型(剣先スコップ)だ。

使ってよかったのは、丈夫なこと。

そして、思ったより軽いこと。

切り返しのように土を動かす作業では、軽いのはありがたい。

少し気になるのは、使っていると先の塗装が若干はげてくること。

土をつけたまま置いておくと、水分で錆びやすくなるので、

使ったあとは、土を手で落とすか、水でさっと洗って水分を拭き取ってから保管するといいかもしれない。


米ぬかや腐葉土をかけるときは、小さいスコップを使っている。

我が家では、この方法で実際に堆肥ができている。

臭いにも、虫にも、今のところ困っていない。

そして、あれほどコンポストの臭いを警戒していた父ちゃんはというと、

もはやコンポストボックスの存在に気づいていない。

これはかなりの進歩ではなかろうか。

父ちゃんをコンポスト好きにする必要はなかった。

父ちゃんが気にならないコンポストにすればよかったのである。

3代目。

ついに攻略成功。

……と言いたいところだが。

新たな敵。「遠い」

木製コンポストは、いま、庭の端にある。

臭いの心配を減らすためにはよかった。

父ちゃんの生活圏からも遠い。

しかし。

母ちゃんの生活圏からも遠い。

毎日、生ごみを持っていく。

庭の端まで歩く。

たったそれだけ。

たったそれだけなのだが、

めんどくさい。

コンポストそのものはうまくいっている。

堆肥もできる。

臭いにも困っていない。

なのに、

ちょっと遠い。

現在、母ちゃんは家の近くに、ベンチも兼ねた木製コンポストを作れないかとこっそり考えている。

庭に置いても違和感がなくて、

座れて、

その中でコンポストもできる。

いいではないか。

作ってみよう。

……と思ったり、

忘れたりしている。

コンポストクエスト。

まだ攻略中である。

コンポスト3種類の違い|我が家ではこうだった

ダンボールキエーロ木製
目的生ごみ+堆肥生ごみ処理生ごみ・庭から出るもの+堆肥
結果運用失敗約1年間使用現在使用中
臭い水濡れ後に腐敗臭ほぼ困らなかった現在困っていない
虫水濡れ後にウジ発生ほぼ困らなかった現在困っていない
困ったこと雨に濡らしてしまった処理が追いつかなくなった設置場所が遠い
我が家では管理方法が向いていなかった生ごみ減らすにはよかった今の目的には一番合っている
我が家で感じた向き・不向き雨を避けて管理でき、まず小さく始めたい人に向きそう屋外スペースがあり、生ごみを減らすことを主目的にしたい人に向きそう庭があり、生ごみ+庭から出るものを使って堆肥づくりもしたい人に向きそう。

これは、どのコンポストが一番優れているかという比較ではない。

我が家で使ったらどうだったかという記録である。

ダンボールコンポストも、きちんと管理できていれば結果は違ったはずだ。

キエーロも、生ごみの量や目的が変わらなければ、そのまま使い続けていたかもしれない。

木製コンポストも、今のところ我が家には合っている。

ただし、

ちょっとだけ遠いのだ。

「一番いいコンポスト」より、「何をしたいか」

3種類使ってみて、母ちゃんが一番大事だと思ったのは、

コンポストを選ぶ前に、

「コンポストで何をしたいのか」を考えることだった。

生ごみを減らしたいのか。

畑の堆肥を作りたいのか。

庭から出る雑草なども入れたいのか。

そして、

毎日無理なく行けて、管理できる場所に置けるのか。

そもそも管理できるのか。

母ちゃんは最初、

「コンポストってすばらしい!」

から始めた。

間違ってはいなかった。

ただ、

コンポストが暮らしに合うかどうかは、実際に暮らしの中へ置いてみないとわからなかった。

濡らして失敗し、

うまくいったと思ったら処理が追いつかなくなり、

堆肥も作りたかったことを思い出し、

ようやく今の形になったと思ったら、

今度はちょっと遠い。

理想の循環する暮らしへの道のりは、思っていたよりクエストが多い。

でも、失敗するたびに、我が家の暮らしに合う形には少しずつ近づいている。

ステージが変われば、暮らしも変わる。

家庭菜園を始めたり、子どもが成長したり、生ごみの量が変わったり。

だから、ベストなコンポストも人それぞれ、その時々で変わっていくのだと思う。

そして今の母ちゃんに残された次のクエストは、

「母ちゃんが毎日ちゃんと生ごみを持っていけるコンポスト」

である。

※この記事は、我が家で実際に起きた出来事と、その後に試している方法を書いたものです。すべての家庭に同じ方法が合うという意味ではありません。

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